パンのおいしさの秘密は、原料の小麦粉に含まれるたんぱく質にあります。 小麦粉の中のたんぱく質は、その大部分がグルテニンとグリアジンです。小麦粉に水を加えてこねると、この2種類のたんぱく質は水を吸収して結びつきます。これによって、「グルテン」という物質が形成され、粘弾性のあるパン生地(ドウ)ができます。 グルテンには伸展性があり、生地の中で気泡(空気)を膜のように包み込みます。気泡は、パン生地の醗酵とともに大きくなりますが、グルテン構造が十分に強くないと、気泡を包む膜が破れてしまいます。グルテン構造がしっかりしていれば、薄い膜に包まれた細かい気泡がたくさんでき、ふっくらとしたきめ細かいパンになります。グルテンの質と量が、パンのおいしさを決めるといってよいでしょう。 強力なグルテンをたくさん作ることができるのは、たんぱく質の含有量が多い小麦粉です。そこで、パンには、たんぱく質を多く含んだ強力粉が使われます。ただし、例外もあります。例えば、独特の気泡をもつフランスパンの場合は、たんぱく質の量が少ない中力粉を使うなど、パンの特徴に応じた小麦粉が使われています。 強力粉の原料になる硬質小麦は、外国から輸入されています。国産小麦は中力粉が主で、生産量も少ないためです。
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参照パンのはなし